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2011-06
演武会リハーサル
- 2011-06-11 (土)
- 武道部
第7回目となる今年の演武会は、武道部創部10周年記念演武会である。
詳しくはそのうち書くとして、今日は会場でのリハーサル。
いつもは最初からいるが、今回は通し稽古から参加。もうリハーサルも私がいなくてもできるからである。
通し稽古もうまくいった。あとは本番にむけて稽古あるのみである。
終了後は尚志館の昇段審査。
たてちーが見事黒帯になった。
感無量である。
おめでとう。
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よしだくん
- 2011-06-10 (金)
- 日記
私の親友によしだくんという男がいる。
原子力が明るい夢のエネルギーで、これで人類が幸せになると希望を抱いてその世界に入り、入ってみてほんとうはそうではなかったことが分かったとき、私ならどういう態度をとることができるだろうか? それを考えていて、よしだくんの就職のときのことを思い出した。
よしだくんとは高校2年の冬に知り合った。別々の高校に通っていたが、それ以来ずっと親友である。もう20年以上会っていないと思う。それでも、私の心の中にはいつでも彼の存在がある。いい加減なことをしたらよしだくんに笑われるという思いがある。世界中の人に認められても、よしだくんに笑われたら私は終わりである。だから親友なのである。にしだくんもそういう親友である。にしだくんは同じ学会に入っているのでしばしば会ってもよさそうなのだが、滅多に会わない。きっと親友だからだろう。
さて、よしだくん。
よしだくんは、私と同じ教育学部に通っていたが、教員になる道をやめ、ある業界トップの会社をうけて内定をもらった。しかしその後よしだくんは内定を辞退し、再び教員の道をめざし、高校の教員になった。聞けば、内定をもらってから、その業界のこと、会社のことをいろいろ調べた。もちろんその前にも調べてはいたのだろうけれども、もっと真剣にいろいろ調べたのである。そうすると多くの問題を抱えていることが分かった。そうして、そういう問題に会社はどのように対処しているかを会社に直接質した。例えば商品トラブルについて顧客から苦情があったときに、会社(の本音として)どういう態度・方針で接しているか等々。その答えが彼にはとうてい納得のいくものではなかった。顧客、一般の人のことをほんとうに大切にしているのではなく、会社を守ろうという姿勢が明らかだったからである。自分はこの会社では働けない。そう考えた彼は内定を辞退したのである。
それを聞いた私は、「今頃そんなことしたら、その会社も困るし、来年からうちの大学から採用してもらえなくなるかもしれへんやん。後輩も迷惑するやん。」と言ったように記憶している。
もちろんよしだくんはそんなことは百も承知で、それでも自分の誠意は、ここで働かないことだと判断したのである。そして彼は教員になった。教員になったことについては、私もよろこんだ。そもそもはじめから教員になってほしかったのだから。
よしだくんはその会社を糾弾する訳でもなく、市民運動をするわけでもなく、今でも日々生徒に英語と人生を教えているはずだ。はずだ、というのは、なんせ20年以上会っていないのである。ほんとうのことは分からない。しかしほんとうは私は知っている。よしだくんとは親友だからである。
よしだくんのこの価値観と生き方は、1人1人の若い感性に確実に刻まれていることだろう。
今回の原発のことを考えていて、改めてよしだくんの立派さを感じた。私ならきっと自分を誤魔化してその会社に入っていたに違いない。だからよしだくんのような親友がいてくれることを心からありがたいと思うのである。
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木寺英史『錯覚のスポーツ身体学』(東京堂出版)
- 2011-06-07 (火)
- 読書
木寺英史先生から『錯覚のスポーツ身体学』(東京堂出版)が届きました。
ほんとうは大分前に頂いていたのだが、なかなかアップ出来なかった。
みなさん、ぜひご一読を!
からだと動きの錯覚を解いてくれること間違いなしです。
私やオオガケくん、武道部員も、写真で登場してます~
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渡辺先生講演会
- 2011-06-03 (金)
- 日記
6月2日
このブログでもお知らせしていた渡辺敦雄先生の講演会。
平日の昼間にもかかわらず、学生、市民の方合わせて330人(遠隔配信会場含)の方にお越し頂いた。ご来場頂きました方に、この場を借りまして御礼申し上げます。
講演前にまずはテレビ局のインタビュー
インタビューされた方の腕前にうなった。さすがプロ。渡辺先生も実に的確に答えられた。
そして講演会。
遠隔配信会場には行かず、後ろで立ち見の方も。
実に分かりやすく的確な講演だった。
「危機意識」と「人間力」に関する話をもう少し、という感想も聞かれたが、こちらの話は私も機会を見つけてやりたいと思う。
さて、この講演で渡辺先生は何度も設計のphilosophyという言葉を使われたのが印象的だった。もちろん渡辺先生は、ずっと原発を推進してきたのではなく、新しいエネルギーに夢をもってその世界に入ったところで、多くの問題に気づき、いろいろな人とやりあった挙げ句、数年後にその世界から離れられたのであるが(そのことを夜の食事会で初めて知った)、それでも福島第一原発3号機他の基本設計に関わったものとして、自分たちの設計philosophyが否定されたとき、人間はどのような態度をとることができるのかを、ここで示されたのだと思う。
「この講演が技術者としての再出発になるだろう」と話されていた通りである。
「豊橋で講演している暇があったら、私財をなげうって被災者に償え」という人もいたが、自分が今できるのは、市民には原発事故を現場を知る専門家として分かりやすく解説し、これから現場に出る技術者(学生)には、自分の経験を誤魔化すことなく話し、未来への希望を托すことであるとされた判断を私は是とする。
学生たちはこれから現場で活躍できる技術者をめざして日々研究と勉強をしている。そういう学生に、純粋な学問の話だけではなく、組織や会社の現実の話を含めて、しかしどういう技術者を目指してほしいかを熱く語られた。その思いは多くの学生に伝わったようで、統一書式のアンケートの中に私が無理矢理入れ込んだ、
本講演は、技術者としての現在の自分自身を見つめ直したり、自分が将来なりたい技術者像について考え直すきっかけになりましたか
という質問に、コメントとともに「はい」と答えていた学生が非常に多かった。この講演を契機に、技術者とは何か、自分はどういう技術者を目指すのかをよく考え、志を高く持ち、夢を持ち、真に高度な技術者になってくれる学生が多くいることを心から願っている。そしてそれが現実のものとなることを私は信じて疑わない。
市民の方も非常に熱心で、質疑応答時間は非常に饒舌に自分の思いを語っておられた。翌日事務局にお電話頂いた方もおられたようである。
講演会の後、武道部の学生と卒業生、三崎先生と食事会を開催。講演会では聞けないディープな話を堪能した。
そう、「人間力」養成プロジェクトメンバーの三崎先生と三木先生も強行スケジュールで駆けつけてくれたのである。渡辺先生を含め3人を駅までお迎えにいってくれた絵実子さんが、
あの3人の先生、会った瞬間から、ず~~としゃべり続けてますよ
と楽しそうに私に話した。
いつもやで~ プロジェクトの全体会議は、会った瞬間から別れるまで、3日間くらいず~としゃべりまくってんねん。
と答える。さらに絵実子さんがこう言った。
でもきちんと人の話は聞いた上で、自分の考えを話しておられるから、聞いていてとても面白い。自分もそこに違和感なく入れてくれるし、話していてとても気持ちいい。いいですね~
その通りである。初めて会った人であろうが、どこの誰であろうが、そんなことはどうでもいい。今話題になっていることに、オープンマインドで入ってくる人は歓迎である。自分たちが知りたいこと、語りたいこと、掴みたいことを一緒になってめざす流れに乗る人であれば誰でもいいのである。だからとても楽しいし、得るところ大、なのである。
会ったこともない先生3人を駅までお迎えにいって、後部座席で3人並んで熱く語っている先生方の話に、普通はなかなか入れないものだと思うが、絵実子さんは、助手席から参加したようである。それを自然にさせてしまうものを3人の先生が持っているのであり、絵実子さんも自然とそこに入れるオープンマインドを持っているからである。
いきなり本質的な話をず~とし続けて、凄いですね~
と絵実子さんが三崎先生に言ったら、
あたりまえやん。そのためにきたんやから。直接話を聞ける、こんな貴重な機会はめったにないんやから。自分の疑問も解けるし、学生の指導にも使えるし。
と答えられたようである。その三崎先生は、終電に間に合うように食事会を中座し、タクシーで帰られた。私と小野くん(三崎研究室、ロボコン出身で、現在武道部創部10周年記念演武会実行委員長)がお見送りした。当然のごとく私たちはタクシーが見えなくなるまでお見送りしたのであるが、小野くんが本当に心を込めてお見送りをしているのがひしひしと伝わってきたし、タクシーが見えなくなる直前に、深々と礼をしたのがとても印象的であった。
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講演・福島第一原子力発電所事故を巡る技術者の「危機意識」と「人間力」
- 2011-06-02 (木)
- 日記
(このエントリーは6月2日まで一番上に表示されます)
講演会のお知らせです。
福島第一原子力発電所事故を巡る技術者の「危機意識」と「人間力」
沼津高専特任教授 渡辺敦雄氏
〈今回の技科大での講演は、技術者としての私にとっての再出発点になると確信している〉
日時:2011年6月2日(木) 14:40~16:40
会場:豊橋技術科学大学 講義棟A-101
聴講:自由
お問い合わせ先:
豊橋技術科学大学 高等専門学校教育と連続する「らせん型技術者教育」モデル
―持続型社会を創造する実践的建築・都市デザイナーの養成―プロジェクト事務局
Tel 0532-81-5111(内線7031)
Fax 0532-44-6831
E-mail rasen@ace.tut.ac.jp
渡辺先生は、「人間力」養成プロジェクト(高専連携教育研究プロジェクト)のメンバーの1人である。その渡辺先生は以前東芝の原子力事業部におられ、福島第一原発3号機などの基本設計を担当された。
実際に設計に関わり、現場も知っておられる先生が、今回の事故を前に、何を思い、何を語ってくれるのか。特にこれから技術者として現場に出る学生たちに、何を語り得るのか。
私はそれをとても楽しみにしている。
実際に関わった技術者として、今回の事故は非常にショックだったはずである。しかし、それを誤魔化すことなく、学生と一般の方の前に出て来て語って下さる。私はそのことに対して敬意を表するものである。
本人も「再出発点」と言っておられるが、今回の講演は、長年その道で生きてこられた1人の技術者の再生の場となるだろう。
そのような場に出会える機会は、滅多にない。
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