中森康之研究室の輪講でジェイコブズの『アメリカの大都市の生と死』(山形浩生訳 鹿島出版会 2010年4月)を読み始めた。今日は第1章まで。めちゃくちゃ面白い。その面白さについてはまた改めて書くとして、今日、ある学生がこう言った。
ここに書かれていることを認めたら、私たちがこれまで習ってきたことが否定されてしまう。
学生諸君、そういう本を学生時代にどんどん読んで下さいな。自分がこれまで習ってきたこと、正しいと信じてきたこと、自分自身の根源が揺さぶられるような本を。そしてそこで真剣に深く潜って考えて下さいな。
ジェイコブズもこう述べている。
都市計画者、都市設計の建築家たち、そしてかれらとともにその信念実現を導いてきた人たちは、……都市はどういう仕組みであるべきかとか、そこの人々や事業にとって何がよいはずかについて現代の正統派都市計画の聖賢たちが何を語っているか、ずいぶん苦労して学んでいるのです。ただそれをあまりに熱心にやるので、それに反する現実が割り込んできて、苦労して勝ち取った学習内容を脅かそうとすると、かれらはどうしても現実のほうを脇に押しやってしまうのです。(024)
頭で勉強したことと現実がずれている場合、「現実のほうを脇に押しやって」しまわない勇気を持とうではないですか。
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