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現実逃避の旅4

  • 2012-10-08 (月) 10:13
  • 日記

現実逃避の旅4日めは津和野。

たまたま今日は年に一度の「えびす講まつり」がありました。


石見神楽

いい感じのみち。

津和野といえば鯉。


大きいですねぇ~


藩校 養老館


鴎外の生家跡

なんと今年は鴎外の生誕150周年。


鴎外記念館 設計は宮本忠長さん。

ここで驚きの発見が!

昨夜の宿の部屋に、そこの宿に宿泊した有名人のサインを集めた冊子がおいてあった。何気なく開けると、「於菟」の署名が! 於菟といえば、美濃派37世道統宗匠の各務於菟さん。それまで以哉派と再和派に分裂していた美濃派を一つに統合した方である。奥様のヒロさんは私の大恩人である。
しかしいくら美濃派の宗匠といっても、一般にそれほど有名な訳ではない。吉永小百合さんや渥美清さんと並んでいるのもなんかおかしいなあとも思わないでもなかった。

なんと「於菟」さんは、鴎外のご長男の名前だった! 何とも恥ずかしい。自分の教養のなさを恥じるのみである。

教養と言えば、こんなことがった。

ぶらぶら歩いていると、有形文化財と書いてあるお店があった。
中に入る。
上品な女性が奥から出てこられた。
買い物をしながら聞いてみた。

「この建物はいつくらいのものなんですか?」
「このあたりは嘉永6年に大火がありまして、その後に建てたものです。他はその後また建て替えられましたが、うちはそのままなんです。」
「そうですか。じゃあもう150年ほどになるんですね。」

最後の台詞は、私ではなく、一緒にいたMさんのものである。

「普通の方は、嘉永6年と言ったら、それはどのくらい前ですかと聞かれます。ペリーが来航した年ですよ、などと説明するのですが。ぱっと150年くらい前とおわかりになるなんて、教養がおありですね」

「この人ね、すごい教養があるんですよ~。関西の大学の大教授なんです~」とついつい調子に乗って太鼓持ちになりきるわたし。

しばらく雑談。
なんとここの娘さんが出られた大学は、Mさんが非常勤で教えている大学だった。
ほんとうにご縁というのは不思議です。

しばし楽しいひとときを過ごさせて頂いた。

「ぜひお帰りにまたお寄り下さい。お茶をおいれしますので」。

御礼を言ってお店を出た。
そして、養老館やら森鴎外記念館やら北斎記念館やらに行ったのである。

道中のお店で、いろいろお買いものをした。
富くじをもらったので、引きにゆく。

はずれ。

「これに字を書いて勉強してね」と言って、小さいメモ用紙を差し出された。
「勉強なんかせえへんわぁ」と言いながらもらった。

富くじ会場は、先のお店の隣。実は先ほど話が盛り上がって、買おうと思っていたものを買うのを忘れて出てしまった。しかし、また行くとお茶を催促しているみたいで気がひける。どうしよう。まあいいか、ということで、入る。

「戻ってきました。これ頂きます。」
「あっ、先生。主人呼びます。今、富くじのところにいますので。」と言って電話をされた。

ご主人が戻ってこられた。

「先ほどはどうも。」
「勉強しいや」と言った方だった。

ご縁は恐ろしい。

当然のごとく「お茶を」となってしまったので、有り難く頂くことにした。
私もMさんも、普通にお茶だと思っていたのだが、それは甘かった。
きちんとした煎茶道にのっとった「お茶」だったのである。

(この後のことはあまりに凄すぎてここには書けません)。

とても驚かせて頂き、楽しませていただいてお暇した。
ほんと楽しかったです。

後はSL山口号に乗って新山口へ向かうのみ。

実はこの津和野行き、最初は1人で行く積もりで、津和野から帰るSLを予約していた。その後、Mさんから、「津和野に一緒に行きませんか? 実は既に自分の分のSL山口号は予約してあるんだけど。」とメールがきた。「えぇ~! ぼくも津和野行くつもりで、帰りのSL予約してありますよ~。じゃあ一緒に行きましょう。」ということになったのである。したがって一緒なのは津和野駅までで、SLとその後の新幹線は別々だった。

改札を入って、私は写真を撮りたかったのでMさんから離れて、前の方に写真を撮りに行った。そして自分の席に行ったら、ボックス席の向かいにMさんが座っている。
ほんとうにご縁というものは恐ろしい。

ひょっとして「のぞみ」何号車?
13号車。

やっぱり同じだった。どないなってるんでしょうね。
私は、「のぞみ」は席がたくさん空いている状態で指定した。
Mさんは、当初乗る予定の「さくら」を、この「のぞみ」に変更した。遅かったためこの席1席しか空いてないと言われたそうだ。
それが同じ車両。
さすがに今度は8番と12番。少し離れてはいたけれど。

私は新大阪で降りて梅田へ。
今日はここでもう1泊するのである。

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