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卒業ミニ演武会

 7日午前中は、卒業記念ミニ演武会。

 例年在学生が団体で卒業生に演武を見せ、卒業生が一人ずつ形の独演を行う。
 在学生演武は驚くほどよかった。これは、卒業生への感謝の心と、「これからの武道部は自分たちが守ってゆくので、安心して卒業して下さい」という気持ちを卒業生に伝えるためのものである。それが十分に伝わってきた。自分たちだけで頑張って稽古したのだが、それに加えて、卒業生に対する感謝の心が、本番での演武を最高のものにしたのである。とくに杖の形はよかった。「これなら安心して卒業できる」と卒業生たちも喜んでいた。

 卒業生独演も、これまたよかった。これは、卒業生がそれまでの武道部における自分の武道修行の全てを、形の演武によって在学生に伝えるものである。言葉はない。誤魔化すことはできない。今、ここで演武している形がその人の全てである。

 豊川くんの三戦は彼の人生そのものであった。
 來原さんの制引鎮は貫禄があった。
 荒川くんの十三手は迫力があった。

 豊川くんは、入部前から大変な苦労をしてきて、必死で生きてきた青年である。大袈裟でなく、彼の人生は武道によって救われたのだと思う。それが見事に現れていた三戦だった。
 來原さんは、入部当初から、当時監督だった絵実子さん(尚志館館長)に憧れており、制引鎮はその絵実子さんの得意形である。2006年の全国大会では、毎回泣きながら特訓に耐え、その制引鎮で優勝した。その後もずっと彼女は絵実子さんの背中を追い続けてきたのである。その意味で制引鎮は彼女の武道人生の象徴である。それを示すに十分な形だった。
 荒川君は十三手。彼の武道に対する熱い思いのこもった、迫力のある形だった。あの迫力は荒川君でなければ出ないだろう(姿勢がよくなればもっといいね秊。
 それ以外の卒業生も、自分に出来る精一杯の形をやったように思う。とても嬉しかった。

 その後は、鶴岡監督の十八手。そして絵実子さんと裕子さんのツイン十三手。この2人はほんとうに仲がいい。まるで双子のようである。さらに私も独演をした。6年間で初めて私にお願いをした來原さんのリクエストに答えて、制引鎮。
 その後、私と絵実子さんと來原さんで3人制引鎮。私と裕子さんと荒川くんで3人十三手。どちらも一つになれて、とても気持ちがよかった。
 ありがとう。
 最後は、全員での追い突き。これまた全員が一つになったとてもいい追い突きだった。 
 さらに今年は余興として、豊川くんと荒川くんに在学生が挑戦するという、自由組手を行った。まあこれはあくまで余興である。

 というわけでミニ演武会見事に終了。
 最高のミニ演武会でした。

事務連絡:既に卒業している人で、映像希望者は中森まで直接メール下さい(武道部卒業生に限ります)。

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