- 2009-04-06 (月) 18:39
- 研究
田坂英俊編著『備後俳諧資料集』第十二集をご恵与頂いた。
第十二集は、『木海発句集』の翻刻、小森可卜の新資料の翻刻を主眼としたものであるが(まえがき)、それ以外にも、尾道の俳人茂兮の俗称等が明らかにされたり、田能村竹田との交流を伝える新資料が掲載されているなど、とても興味深い。
私個人の興味から言えば、さらに、亀台写「俳諧三病之事」、麦二の「梅室入門証」などがとても興味深かった。
田坂さんや、福井の齋藤耕子さんなど、長年に亘って地方俳諧の資料を丹念に発掘、紹介して下さる研究者は、俳諧研究においてとても貴重な存在であると思う。私などは、ただただその御学恩を蒙るのみである。
残念なのは、こういう貴重な資料集は、そのほとんどが、私家版かそれに近い形で出版されることである。仕方ないとはいえ、勿体ないなあ、と思う。