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企画展「江戸文学の世界」と塩野米松氏講演会

  • 2009-11-20 (金) 13:38
  • 日記

 三重県朝日町歴史博物館の企画展「江戸文学の世界」を見る。大変素晴らしく、充実したひとときを過ごす。それにしても個人でこれだけ集められたことは大変素晴らしい。さらに今回は出ていないものがまだまだ沢山あるというから驚きである。

 その後、いなべ市生涯学習事業「歴史と文化の講座」へ。今回は塩野米松さんの講演である。平日の19時からということで、武道部関係者は卒業生が4人、学生が2人と少人数である。
 小川さんの講演同様、塩野さんの講演も非常に面白かった。
 科学技術の最先端の工場でも、その技術の伝承は徒弟制度に近い形で行われていること、「私はいくらでも嘘をつくが、私の手は嘘をつけない」と語った竹細工のお祖母さんの話など、感銘をうける話が盛りだくさんであった。
 体を使った技術の伝承、手から手への技術の伝承の世界では、情報は経験として人間の体に蓄積されていく。だから経験や熟練ということが尊敬される。しかし、コンピュータを操る世界では、それを上手に操作できる人が必要とされ、情報は人間ではなくコンピュータに蓄積されてゆく。そういう世界では、年寄は尊敬されない。

 鏡を見て、自分に問いかけてみて下さい。
 そんな世界でいいんですか? 

 宮大工などの職人さんたちは、そういうことを私たちに語りかけているのかもしれませんね、といったお話をして下さる。

 印象的だったのは、つるおかくんの、1000人の職人さんの話をお聞きになった塩野さんにとって、西岡さんや小川さんは特別な存在ですか?という質問に対する答え。

 本が売れたという意味では特別ですが、1000人それぞれ、みなさんが特別な世界を持っておられます。そういう意味ではみんな特別な存在です。その方々のほとんどは名もなき職人さんたちです。

 講演後も気さくにお話をして下さいました。
幸せな一日でした。

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