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第1回寺子屋

  • 2009-12-14 (月) 13:22
  • 日記

 方寸塾の活動の一つ、寺子屋の記念すべき第1回が開催された。

 方寸塾は武道を学ぶ塾であるが、その他の活動と違って寺子屋には実技稽古がない。講義、プレゼン、ディスカッションが中心である。私は武道を単なる格闘術ではなく、生き方であり、その人が生きる道であると考えているので、武道を修行する社会人としての生き方を学ぶ場所を作りたいと思っていたのである。
 ようやく時を得て実現した。参加者は21名(社会人14名。学生7名)。社会人は、遠くは九州、四国、東京、大阪などから夜行バスを駆使するなどして参加してくれた。学生は、武道部員のうちの希望者である。今回残念ながら都合がつかず、レポートのみの参加になった者も6名。この都合27名の人たちが、本気になって参加してくれた。ほんとうに嬉しい。

 そう、今回は事前にレポートを課したのである。
 課題図書7冊を読んだ上で、レポートを提出し、全員、他の人の全レポートを読んだ上で参加した。
 まずこのレポートの出来がとてもよかった。仕事でもないし、単位をもらえる訳でもないのに、非常に熱のこもったレポートが多く、読んでいてとても面白かった。中でも、バーゼルからレポートのみによる参加となった荒川夫妻のレポートは、大変深い内容だった。

 さて、いよいよ当日。今回のテーマは二つである。
 1)方寸塾の名前の意味
 2)成長の条件~修行の心構え

 「方寸塾」は芭蕉がよく使う「方寸」からとった。その意味を解説した。これについては近々ある雑誌に書く予定である。
 「成長の条件」の方は、まず私が講義した。
 最初に「こんな奴いらん」シリーズ。私たちが目指すものを説明し、逆に「こんな奴は方寸塾にはいらん」ということを、最近の例をもとに具体的に説明。これはかなりインパクトがあったようで、みんないつ自分が出てくるかドキドキしていたようだ。
 もちろん、ほとんど全員出て来たのであった。
 その後、「こん奴いらん」と言われた後に、がんばって成長した方寸塾生、3人について紹介。私からプレゼントを渡す。

 後半は、課題図書について私が解説。その後、参加者一人一人が自分のレポートについて説明した上で、ディスカッション・・・。の予定だったが、予想以上にみんなが熱く語りだしたので、予定変更。途中からフリーディスカッションにした(自分のレポートについてもっと語りたかった人も多かったと思う。ほんとうごめんなさい)。
 フリーディスカッションでも熱い議論が続く。予定時間が過ぎても全く終了する気配がない。仕方なく無理矢理終了させ、続きは懇親会で。

 予定時間から30分遅れて懇親会場へ。ここでもさらに熱く語り合った。
 いろいろ不手際もあったし、議論も途中で時間切れとなった。もやもやがまだつかみきれなかった人もいただろう。それでも第1回寺子屋は無事終了した。

 大成功だったと思う。たぶん。みんな本気で自分のことを語っていたし、他人の話も聞いていた。特に社会人のそういう姿を生で見、同じ時間と空間を共有し、その場所でディスカッションできた学生には、非常に貴重な経験となったと思う。ほんとうに「いい場」が出来ていた。

 最初に幹事から「何か一つ、必ずつかんで帰りましょう」という挨拶があったが、それぞれいろんなものをつかんでくれたと思う。感想文がとても楽しみである。
 もちろん私も大切なことをつかんだ(参加したみなさん、私も感想文アップしますからね)。

 上にも書いたが、社会人の仕事に直結する話でもなければ、学生の単位になるゼミでもない。ただ自分の成長を求めて、私を入れた23人が、一日中熱く語り合った。そしてある者は帰宅が夜中を過ぎ、ある者は翌朝に帰宅した。そしてほぼ全員が月曜日、仕事に行き、大学に行ったのである。
 ほとんど奇跡的なことだと思う。ほんとうに嬉しかった。
 第2回もぜひやりたい。1terakoya.jpg

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