- 2010-01-01 (金) 21:19
- 日記
今年はまず平城宮跡、朱雀門へ行く。子供のころはなかったので、間近で見るのは初めてである。その後、平城宮跡をぶらぶら歩く。子供の頃はよく野球やら凧揚げに来たが、今は禁止されているのかしらん、誰もやっていない。
そういえばあれは4年生くらいだったか、野球をしに来た時、ある友達が帰りのバス代がないと言い出した。僕も他のものも、そいつに貸してやるお金は持っていたが、つい数日前に担任の先生が、
友達同士で絶対お金の貸し借りをしてはいけません。
とおっしゃったばかりであった。真面目な私たちは彼一人残してバスに乗る訳にいかず、仕方なく全員で歩いて帰ることにした。小学生の足で何時間かかったか、もう覚えていない。しかし最初の友達の家に着いた時には真っ暗だった。そうして、親がたくさん集まっていた。子供たちが野球に行ったまま帰ってこないので、大騒ぎになっていたのである。
事情を説明して怒られた。
時と場合によるでしょ!
こうして私たちは臨機応変ということを学んだのである。歩きながらそんなことを思い出して、娘に話した。
その後は法隆寺。この前見逃した、iセンターの西岡棟梁の道具を初めて見た。
いやもうただただ感動である。中でも鑿(のみ)と金づちに驚いた。まるで生きた手のようである。これを手にすれば、たちどころに手にくっつくのではないか、と思える。小川さんが、
西岡統領の道具は今でも身構えている。
とおっしゃっていたが、まさしくそんな感じだ。すばらしい姿である。
どうや、すごい姿やろ。店に売ってるのと全然ちゃうやろ?
ふーん。全然分からへん。
何?このすごさが分からんのか?
そら店のと違うのは分かるけど、分からん。
それが分かれば十分や。
素人が偉そうに娘に語った。
その後お参りして、匠の町、西里へ。菊池さんが初めて西岡棟梁の家に行った時のことを思い出しながら歩いていると、ドキドキしてくる。
藤ノ木古墳を見て駐車場へ戻る。
それから明日香の石舞台へ寄って帰った。