- 2010-11-05 (金) 23:58
- 日記
5日 。
竹田師匠と橋爪大三郎さんの対談に行く。題して
地球市民の正義
すごいタイトルですね~
午前中は大学で雑用。12時43分のひかりで東京へ。
いつものようにコーヒーを買って改札を入って、ホームへ。私は13号車。ちょうどいい時間だ。新幹線が入ってきた。乗り込む。
この辺にする?
と女性二人組が話している。指定席なのになあ。ガラガラだから空いている席に座ろうとしてるのかなあ、と思いながら自分の席へ。荷物を置く。
いつものように入り口のテロップ?を確認。えっ!
こだま、名古屋行????
反対方向やん!
慌てて荷物を回収。何とか降りられた。確かにこだまは13号車は自由席です~
もちろん東京行ひかりは出た後。しかたなくこだまでのんびり東京へ行く。
ホテルにチェックインして、メールを書いて、いざ東工大へ。
最初に25分ほど橋爪さんの正義、戦争、軍事などのお話。実に明快。これほど明快な戦争や軍事についての説明を私は聞いたことがない。橋爪さんには竹田さんとはまた質の違う明晰さがあることを再認識。その後竹田師匠が20分ほど話し、対談へ。
二人は哲学と社会学という立場を強調しておられたが、ほんとうは竹田青嗣と橋爪大三郎の個人戦である。この個人戦が実にスリリングだった。それぞれの立場と方法論が全く違う。しかし現状認識と大きな展望には深い共通理解がある。だから微妙にずれているようで、交錯しているようで、この間合いが実に微妙である。そこに橋爪さんの意図的な挑発があり、議論は白熱するのである。
「善意」の哲学者竹田青嗣に対して、
善意を持っているだけでは何の役にも立たない。
と言い放つ。大事なのはメカニズム作りだと。
この点については、対談では軽く流されたが、後の懇親会で私が橋爪さんに質問したのをきっかけに大いに盛り上がった。
よく考え抜いた思想がぶつかるとこれほどスリリングになるのか、というほど面白かった。非常に難しい問題の核心を極限までシンプルにしてしまうことに関して、この二人は双璧である。そして竹田さんは「私の感度」から絶対離れないし、橋爪さんは「学問」を絶対離さない。橋爪さんのエネルギー革命構想も大変面白かった。
2時間があっという間にすぎて対談終了。その後飲み会へ。先に書いた「善意とメカニズム」の問題など、議論が白熱(というか竹田師匠が熱く語る)。
解散後橋爪さんは自転車で颯爽と去っていった。さすがエネルギー革命の方である。
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