- 2011-07-26 (火) 7:30
- 日記
録画してあった、たけしアート☆ビートを見た。今回は、「モードの世界の先駆者、今なお世界から注目と尊敬を集める帽子デザイナー」平田暁夫さん。
番組HPにはこうある。
ハイファション・ブランド、皇室、美空ひばりなど、国内外に幅広い顧客を持つ。
60年代に渡仏して身につけた欧州伝統の帽子の製法は、今や平田の元にしか残っていないといわれている。
モデルさんに合う帽子を見つけるのに、「考えますね、悩みますね」というたけしさんに対して、
合わせようと考えない方がいいんじゃないですか。
と言われたのが印象的だった。
そして、平田工房へ。
たけし:平田さんのとこに「やらして下さい」って来る人いるでしょ?
平 田:いや……、ここへ入りたいという人はいますけどね。……なかなか入るとね……
たけし:入っても、もたない人、いっぱいいるでしょ?
平 田:ええ。……ここまで、やっぱりね、……かなり辛抱しなくちゃいけない……
たけし:うちのお笑いと同じですよ。……200人くらいで1人ですね。どうにか食えるようになる人。
平 田:はああ~、はああ~
やはり辛抱が大切なんですね~
200人に1人しかもたないレベルの辛抱が。
でもそれでもどうにか食える程度ですから、もっと上のレベルに行きたければ、もっとレベルの高い辛抱が必要なんでしょうね。
しかし私は、そのレベルの辛抱をした人から、「それが辛くて辛くて耐えられなかった」というのを聞いたことがない。耐えられたのだから当たり前だけど。もちろん、じゃあもう一回やりますか?と聞くと、いやだという人は多い。でも小川三夫師匠も、菊池恭二さんも、将棋の大山康晴さんも、それほどでもなかった、あるいは、そんなことは当たり前すぎて一々辛いとか辛くないとかいうべき筋合いのものではない、という感じが強い。
内弟子や「丁稚」を経験することによって、極めて高い境地に到達した人は、その辛抱を「辛い」ものではなく「当たり前のもの」とするマインドを持っていたのだろう。辛い辛いと言っていても、技術が身に付く訳ではないし。このマインドが修行の心得なのであるが、これは自分でつかむしかない。
それにしても平田さん、いい味だされてます。
その後のたけしさんが工房の人に聞いたことがまた洒落ていた。
武道部はもうすぐ、創部以来ののべ入部者が200人になるはずだ。
その中で、たった1人ですかあ。どうにかこうにかのレベルに行けるのは。
うわ~。