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講演:宮内寿和氏「技と心」セミナー「これからの大工の仕事 ~木の家と職人の現状~

竹中大工道具館の「技と心」セミナー
宮内寿和氏(宮内建築・大工棟梁)「これからの大工の仕事~木の家と職人の現状~」
に行く。

Webサイトによる案内は下記のとおり。
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あと40 年後には、日本の山から木がなくなってしまい、職人は絶滅危惧種に、日本では伝統的な住宅が建てられなくなるとも言われています。このような危機的な状況の中で、私達はさまざまな問題を抱えながらも、四寸角挟み梁工法の開発や木材の水中乾燥の実践など、常に日本の木造住宅の進化に取り組んできました。そのような日々の活動や仕事の話、住まい手とのやり取りをお話させていただきたいと思います。
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宮内さんのお人柄がよく窺える、かなり面白いお話だった。
話は多岐に亘ったが、前半は「心」に重点をおいたお話をして頂いた。
「絶対電動工具を使わなかった」修行時代のお話。
大工の仕事とは何か、技術は何のためにあるのか、親方の覚悟とは何か、独立にあたって立てた誓い、大工職人として求められる能力とは何か等々。そして日本の森の話、若い職人さんの話。

宮内さんはよく「あなた(という人間)に建てて欲しい」と言われるらしいが、その意味がよく分かるお話だった。

親方と書いて何と読む?
理不尽と読む。

なるほど。
お話を聞いていて、私の理不尽さは全然足りていないと反省した。
もっと理不尽にならなければ、教え子に申し訳ない。

自分が関わる仕事で、人が幸せにならないならその仕事は絶対にやらない。

簡単そうでなかなか出来ることではない。それを実行された覚悟は素晴らしいとしか言えない。

セミナー修了後、「職人育て」と「人育て」、最近のお弟子さんの特徴、技術者の人間力などについて、お話をして頂いた。お弟子さんにも少しお話を伺った。そして、やはりここ(職人さんの世界)に、現在の日本の社会と教育が忘れてしまった大切な人育ての本質があるという思いを強くした。宮大工と町屋大工は全く違うということであったが、人育てという点においては、その本質は同じである。

これほどの「心」をもった大工さんに建ててもらった家は、さぞ居心地がいいに違いない。

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