中村健之介『宣教師ニコライとその時代』(講談社現代新書)を読む。
次のようなニコライの日記が引用されていた。
日本人は石頭の形式主義者だ。しかし、それが日本人のよいところでもある。かれらは法律を一点もないがしろにせずに守る。江戸時代の厳格な体制が日本人をこのようにしつけたのだ。(1904.2.4/17)259頁
翌年の日記にもこうある。
疑いもなく、この点では、ロシアは日本を模範としなければならない。とはいうものの、もしロシアの〈裁量〉を取り入れることによって、日本の形骸化したやりかたをいくらかでも活性化するならば、日本はおおいに得をすることになるだろう、ということも言っておくべきだ。ーその〈裁量〉は、いまロシアに蔓延しているような、限度を知らない、めちゃくちゃな、勝手極まる裁量ではなく、良識のある、事情をよく勘案する裁量ではあるが。(1905.7.19/8.1)261頁
さてさて、現代の日本をニコライが見たら何と評しただろうか。
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