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想像力2

  • 2010-07-07 (水) 8:37
  • 日記

 想像力と言えば、こんなこともあった。
 先日の武道部合宿。稽古を終えて打ち上げの店に到着した時の事である。
 体育館からお店まで何台かの車に分乗し、残りはバスで移動した。店の前と横に駐車場があった。私が乗った車が到着した時、先発組が3台ほど着いていただろうか、立っている部員も10人は越えていたように思う。ところが、私が乗った車が到着した時、誘導した者は一人もいなかった。私は助手席に乗っていて、横の駐車場の入口に立っていた卒業生の目を、「そっちはまだ空いてるか?」という気持ちで見た。
彼は微笑んだ。
仕方ないので駐車場の中を指差した。「そっちまだ入れる?」という気持ちを込めて。
彼は微笑みながら頷いた。車は入って行ったが、彼は立ったままだった。彼やその他の部員が一斉に動きだしたのは車が駐車場の奥まで行って、スペースが空いていないことが分かり、車がバックし始めてからである。空いていたのは他の店舗のスペースだった。結局その駐車場を出て、店の前の駐車場にとめた。
 その場には他にも卒業生がいたが、学生も含めて、後から何台来て、それをどこにとめたらいいかを、事前にシュミレーションするという想像力が欠如していたのであった。シュミレーションしてスペースが足りなければ、お店の人に他の駐車場がないかを聞かなければならない。車が到着してからでは遅い。特に卒業生は私といつも一緒に行動していながら、私が普段やっていることを見ていないのだろう。自分だって誘導された経験があるはずなのに。たぶんすっかり忘れているのだろう。私もいつだれにそうしたかなんて覚えていない。そういう状況ではいつでもやっているからである。
 そして駐車スペースのシュミレーションと誘導については、第一回寺子屋の懇親会で同様のことがあり、社会人としてその程度のことが出来ないようでは困ると卒業生のY君が苦言を呈した。今回その場にいた何人かは、その寺子屋懇親会にいたメンバーである。

 事が起こってから動くのでは遅すぎる。起こる前に想像力を働かせて、気を利かせて、行動できないようでは、武道はおろか社会人としても覚束ないと思うのだが、彼らの会社ではそうではないのかしら。
 それにしても武道の修行と称して、彼らは普段一体何の修行をしているのだろう。

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