- 2012-08-21 (火) 15:15
- essay
朝日新聞に、社員のやる気を引き出すという話が載っていた。二人の対極的な経営者にインタビューしている記事である。
片や、完全年功序列の賃金制度を採用している会社。全員が正社員、定年が70歳、給料も他より高いというが、基本給やボーナスは「年齢と社歴で決める」。曰く、「いくら上司にごまをすっても、変わらない」。ちなみにこの会社の年間休日は140日、残業は禁止だそうだ。
片や、精神論や日本の企業によくあるという「平等主義」は企業をダメにするという方。社員のやる気を引き出すのに最も適しているのは「成果主義」だという。ただし、結果だけにとらわれず、プロセスを重視した「成果主義」である。
もちろん私は前者に深く共感した次第である。そして一番驚いたのは、後者のインタビューの最後にこう書かれていたことである。
人を動かすモチベーションの源泉は「自分がしたことが正しく評価されること」しかない。
なんと悲しい人間観なんだろう。
悲しいかな、悲しいかな。この方は、「正しい評価」以外のモチベーションで動く人間に出会ったことがないらしい。そして、モチベーションに左右されないで仕事をする人に出会ったことがないのだろう。
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