25日、愛知県史を語る会の後、一路豊橋へ戻って、アントニューさんを送る会へ。
アントニューさんは、2ヶ月ほど前に武道部に入部した。その時点で、9月に帰国することが決まっていた。しかし彼女は入部し、空手衣も購入した。そして7月の演武会にも出演したのである。
先生が演武会に出ないかと言ったとき、てっきりジョークを言っているのだと思った。
そう彼女は言っていたが、もちろん本気で言ったのである。
彼女は一月間とても熱心に稽古を重ね、見事に演武を行った。そしてその後も休むことなく稽古に参加した。
尚志館の廣出さんは69歳で入門された。たまたま第1回演武会を見て、受付に「とても感動しました。私でも入門できますか?」と言って来られたのである。アントニューさんは、2ヶ月しか稽古できないことが分かっていて入部された。この方たちに共通しているのは、とても明るい(オープンマインド)こと、思いついたら即行動に移せること、誰よりも熱心に取り組むことである。こういう方たちと一緒に稽古できた武道部員(学生)はとても幸せだ。武道部員たちが、もし今後の人生において、何かを新しくやってみたいと思ったとき、きっとアントニューさんのことを思い出すだろう。そしてアントニューさんが身をもって教えてくれたこのことを思い出すだろう。
人が何かを始めるのに、遅すぎるということはない。難し過ぎるということはない。短か過ぎるということはない。