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身体化された時間意識

 武道の稽古において、普段意識していないことに意識を向けることはとても大切である。とりわけ今武道部の課題となっているのは、身体化された時間意識である。
 遅いのだ。技が「遅い」のではない。その基盤であるはずの、身体の中を流れている時間が、とても遅いのである。
 これを早くするには、いままでゆっくり歩いていたのを、スピードアップするというのとは、ちょっと感じが違う。 
自分の身体に「沈殿」した時間意識を変えるには、新しい時間意識を上書き(再)インストールしなければならないのである。それは全く新しい時間意識をもった身体を獲得するということである。
 そのためには、意識してその時間感覚で動くことを繰り返し、「習慣化」しなければならない。
 目下、部員一人一人がそれにチャレンジしているが、何せ20年ほどかけて身体化された時間意識である。ちょっとやそっとじゃ上書きはできない。
 それでも前回の稽古では、4人ほど出来てきた。次回は何人になっているだろう?
 次回がとても楽しみである。

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