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演武会リハーサル

 演武会の会場リハーサルがあった。
今年は例年のように時間に追われることなく、むしろ余裕があった。初めてのことである。それがよかったのか悪かったのかは、当日になれば分かる。
 新入部員は毎年、この会場リハーサルの後、演武会モードになる。舞台に上がれば、「こんなところで自分が演武するんだ~」と、気合いが入るからである。もちろん色帯以上も、改めて気合いが入る。
 各自の演目、舞台での立ち位置も、ほぼ確定した。つまりは、各自の役割がほぼ確定したということである。あとは、各自がそれぞれの場所で、それぞれの役割を確実に、かつ精一杯果たすだけである。それは舞台上だけではない。当日までの準備、当日の受付から客席の案内から、撮影から、全てである。
 もちろん自分のことだけを考えていては、それは叶わない。他の部員のこと、全体のことに気配りができていなければ、自分の役割は果たせないのである。
 あと1ケ月、武道部は、全員が一つの理想に向かって、それぞれがそれぞれの役割を精一杯果たしながら進んでゆく。
 演武会は私たち武道部の「夢」である。

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