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武道部、尚志館の昇級審査と打ち上げ

 武道部と尚志館の昇級審査があった。
まずは武道部。当然のことながらみんな気合いが入っていた。今回は無事全員が昇級できた。喜ばしいことである。
 人間の心はそんなに強くない。武道を修行するものは別に級や段がほしくて修行している訳ではない。だから級や段など別になくてもいいのであるが、しかし昇級するとみな嬉しいし、自信も出てくる。だから、昇級したとたんに見違える者がほとんどである。その小さな目の前の目標と喜びを繰り返し、上達していく。上達してゆくと、この繰り返しのサイクルが大きく、かつ深くなってゆくのである。

 今回の審査で強く感じたのは、部員の技が雑だということである。これは受験していた色帯部員もそうだが、自由組手の相手をしていた黒帯も同様である。もちろん普段から見て私は知っているのだが、それを本人がどのくらい感じられたかが次のステップに繋がると思う。

 収穫もあった。今年次席審査委員になって、今回初めて採点に加わったKさんが、実に正確な採点をしていたことである。これは口で言うほど簡単なことではない。それまで長い間、準備をしてこないとできない。審査委員になってから準備をはじめても遅いのである。Kさんは、審査委員になるずっと前から、審査の時、自分なりに評価、予想、反省をきちんとやってきたのだろう。もちろんだからこそ審査委員に推薦したのである。
 武道部ではあらゆる役割について、いつ自分が急にその立場になっても出来るように、予想と準備をしておくことになっている。口で言うのは簡単だが、実行はとても難しい。

 夕方は尚志館の審査。
こちらも子どもたちが一所懸命やっていた。特に、上級者が頑張っていたのだが、KくんとCさんがとりわけ頑張った。
 Kくんは事情があって夏休み稽古に来られなかった。本人は来たかったに違いない。復帰してすぐの審査だったが、それでもチャレンジしたいと言って受験した。ちなみにKくんは5年生。
 それはもう、驚くほどの頑張りだった。ほんとうによかった。
 Cさんは中1であるが、ここのところ成長著しい。これからまだまだ成長するだろう。楽しみである。

 ここでも別の収穫があった。さっきのKさんが尚志館では号令をかけたのだが、見事に失敗した。もちろんどうしなければいけないかは十分に分かっていたのだが、こちらは予想と準備だけでは無理で、実際に経験を積まないと出来るようにならない(こちらに関しては準備も不足していた)。
 では何が収穫か?
 本人がそのことを自覚し、自分の今のレベルと、自分に何が必要かをはっきりと認識したからである。次はもっとうまくできるだろう。

 夜は恒例の打ち上げ。これまた恒例になっている「一人一言」ももやった。一人一言はいつでも面白い。これは級・段に比例して深い内容のことを話さないといけないという、実に厳しいものなのである。そういう意味では、色帯にはさらなる頑張りを期待したい。

 今回の受験者で、個人的に話をしにきたのは数人だった。私は武道部の飲み会では、自分から個人的に部員に話しかけることをめったにしない。むしろ、何か話したそうにしていると、その場から逃げる。そういう難関を乗り越えて私を捕まえた部員とだけ話すことにしている。
 ここ数回、その関門を突破するのは、ほぼ決まったメンバーになっている。今年入部の部員は誰も来なかった。
 そんな面倒くさい関門を突破してまで話をしたいと思わせる魅力が私にないのだろう。昔はもうちょっと人気があったのになあ。まあ誰も来なくなったら、飲み会に出るのをやめるまでである。

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