ある方とマスターのところへ。
教育、建築、感性と工学の話をする。
とても共感できることが多かった。
彼は自分のめざすもの、自分の方法に対して、常に自問自答しながら、迷い悩みながら研究を進めていることがよく分かった。
嬉しかった。その感度が私にはとても大切なのである。
彼は感性や感覚をとても大切にしている。しかしそれを工学の中で展開するのはとても難しい。しかしそこが自分が立っている場所である以上、そこで実現するしかない。それを諦めずにやろうとしている。
彼は数年前、日本との関係を絶ち、海外に一人で出かけた。そこで暮らすうちに、初めて自分に突きつけられたことがある。
所属や立場を捨てて裸になたっとき、自分に何ができるのか。
彼はそれを必死に考え、求めた。そして、こう思ったという。
自分に嘘をついて生きてゆけない。
彼には大きい仕事をしてほしい。
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