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武道部 アーカイブ

一気に留学生が

 武道部に留学生が3人入部した。かつて武道部は留学生が多くいたが、現在の部員は2人だった。それが一気に倍増したのである。しかも国も、タイ(2人)、フランス、ドイツ、セネガルとバラエティーに富んでいる。
 英語コースの学生が多いので、コミュニケーションは基本的に英語である。稽古中、英単語?があちこちから聞こえてくる。
 なかなか楽しい稽古である。

 留学生のうち1人は、この3月で卒業して帰国する。わずか2ヶ月ほどしか稽古できないのであるが、それでも入部した。毎回楽しそうに、一所懸命稽古している。「もう2ヶ月しかないから(入部しない)」と考える人もいれば、「2ヶ月稽古できるから(入部する)」と考える人もいる。彼は後者だった訳だが、きっと何かを掴んで帰国してくれるだろうと信じている。

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私のいない飲み会

 武道部の新年会があった。私的なものは別として、武道部員と卒業生がほとんど参加する飲み会に私が出なかったのは初めてである。理由は、今回の飲み会は正式なものではなく、「練習」だからである。

 飲み会の練習って何?

 と思われる方がほとんどだと思うが、別に酒の飲み方を練習する訳ではない。飲み会での振る舞い、つまりは立食パーティーのコミュニケーションの取り方を練習するのである。
 どうも最近の学生は、自分の話しやすい人としか話さず、しかも特定の人と長時間話込む傾向がある。それはそれでいいのだが、いつもそれではもったいない。特に卒業生には、自分から話しかけるといろいろ教えてもらえることも多いのである。そこで1度、できるだけたくさんの人といろんな話をする練習をすることになったのである。さらに監督の練習のため、私ではなく監督がそれを仕切ることになったのである。
 何人かからメールが来て、それぞれ感じ方が少し違っていたが、まあまあいい会になったようだ。
 次の飲み会でその成果が発揮されることを願っている。

 ところで私はといえば、その時間、1人研究室でカレー(弁当)を食べて汗だくになっていた(いつも一緒にご飯を食べている者たちが飲み会練習に行ってしまったからである。もちろんそれと汗だくは無関係)。その後ちょっと仕事をしたところで寺子屋幹事がやってきたので、第2回寺子屋の打ち合わせを行った。
 第2回寺子屋も頑張ります。

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初稽古

 今年初めての武道部の稽古。武道場に着いたとき、掃除中だったので、バラバラに部員に出会う。

 おはようございます。

とだけ挨拶する者。

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

まで挨拶する者。いろいろあり。
 武道場に入った後も、わざわざ近寄ってきて新年の挨拶をしてくれる者もいた。

 それぞれいろいろいたが、もちろんこのような日常の所作が、そのままそれぞれの武道の実力を反映しているのである。
 日常生活での様々な所作や言動と、その人の武道の実力が比例している。そういう武道を武道部では稽古している。「稽古は平生にあり」である。
 KくんとMくんは学年も実力もほぼ同じだった。むしろMくんの方が少し上だった。しかしここ数ヶ月、Kくんの日常の所作が変化してきた。それと平行して、稽古中の姿勢も変化してきた。Mくんはあまり変わらない。今はKくんが少し先を行っている。
 もちろんこのまま差が開くのか、Mくんが巻き返すのか、それはご両人次第である。
 それは誰かに「頑張ります」ということでも、気合いを入れるということでもなく、日常のひとつひとつの所作をどのくらい大切に行えるかにかかっている、と思う。
 武道は人と比べるものではないが、自分を成長させるライバル心は、時にはあった方がいい場合もあるようだ。
 Kくん以外にも、NさんやHくんなど、何人か楽しみな部員がいた。
 ともかく今年も怪我のないよう気をつけて、

HAPPY! Lucky! 武道部

でいきたいと思う。武道部は、今よりちょっとだけHAPPY! Lucky!になるために、最高の苦労と努力を厭わない集団なのである。それ以外には最高にHAPPY! Lucky!になる道はないと信じている、おかしな集団なのである。

年末のご挨拶

 このブログも始めてから1年が過ぎた。今年の1月から始めたと思っていたら、実は昨年の12月21日からだった。続くかどうか分からないままとりあえず始めたが、現在のカウンタが13820。このブログを携帯で読んでくれている人もいるので、実際にはもう少し多いことになる(携帯ではカウンタが上がらないので)。たくさんの方に読んで貰えてとても嬉しい。
 何を書いたかもうほとんど忘れてしまったが、その時、その時で、このブログを書くことによって、私自身の考えが整理され、進んで行くことが出来た。これからもできるだけ続けていきたいと思う。
 みなさん、一年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

メールの返信

 一つ前のエントリーで、メールの返信について書いたが、第1回寺子屋でも「即レス」の話をした。これはメールの話ではない。日常のあらゆることにおいて「即反応できる身体」のことである。頭でごちゃごちゃ考えて、体が動かない。これでは武道は困る。

 その時、やはりメールの話になった。稽古などに関する日程調整のメールを出しても返信が遅い(来ない)者がいるというのだ。社会人である。もちろん数時間以内という話ではない。しかし、何日たっても返信がなく、再び問い合わせたり、催促してようやく返答するというのである。これでは困る。
 その時、ある卒業生が、会社では「返信お願いします」とか「回答お願いします」などと書いておかないと原則として返信がこない(出さない)ので、それと同じ感覚なんじゃないか、と言った。なるほどそういうことか。でも仕事じゃないし。問い合わせのメールであることは明らかだし。この人は彼女からのデートの誘いメールも、「返答して下さい」と書いてないと返信しないのかしらん。

 私の勤務先でも、重要な書類をメールで出しても、受け取りの確認がこないことが多い。私はわざわざ電話したり、メールで「届きましたか?」と確認したりすることも多いが、そうしなことも多いのだろう。「出した」「届いていない」というやりとりを会議などでもたまに目にする。そんなことにエネルギーを使うなら、「落掌」というメール1本出す方がよほど時間の節約になると思うのだが、そうではないらしい。

 私は仕事では、なるべくその流儀に合わせるように努力しているが(それも変だが仕方ない)、修行仲間(方寸塾生、武道部員など)との普段のメールは、よほどのことがない限り必ず返信するし、受け取りなどの確認のメールも出す。何度か私とメールのやりとりをしている人はそのことを知っているはずである。だから、「返答お願いします」と書いてあると、私はこの人に、「そう書かないと返答しないようないい加減な人間だ」と思われているんだ、と判断することにしている。もちろん知り合って間もない人は別であるが、今までそんなことを書いてきたのは学生だけである。

 さて、前置きが長くなったが、昨夜武道部員と夕食会を開催したので、この前のメールの話をした。その時に、別の学生から来たメールについても言及した。それは非常に傲慢な心の出たメールだった。「こいつ、こんなメール出して来よってん。むかついたから返信せーへんかった」と言ってそのメールを見せた。その時に「僕は基本的にメールには返信している。帰宅報告メールにも全員に返信している。返信しないときは何か理由があるときや(見てないという理由も含む)」という話をした。また「返信するかしないかは僕の自由だから返信するのであって、「返信しろ」と押しつけがましいことを書いて来たら、返信したくなくなる」と。何度もいうが、修行仲間の間でのことであって、仕事は別である。

 その後も食事会は長く続いた。
 次の日、その学生からメールが来た。「あのメールのどこが悪かったのでしょうか?」。おまけにこう付け加えられていた。「ご返答いただけないでしょうか?」。
 仕方ないので返答した。

 その時に聞け。

制引鎮特別講習会

 制引鎮特別講習会の最終回。
岩崎くんが特別参加した。
 今年の制引鎮は、応用の形分解を中心にやってきた。一見制引鎮の分解には見えない技を、制引鎮の動きから順序立てて見せていて、みんなに稽古してもらうというパターンである。途中難し過ぎた回もあったが、全体として非常に面白かったのではないかと思う。私自身もかなり勉強になった。
 空手をはじめとした武道の形(型)は、カタチに囚われたものであるとか、鋳型であるとか、パターン化されたものであるとか言われることがある。つまり現実の動きには対応できない、よく言われる「形は実践では使えない」というやつである。

 もちろん、そのようなものとして形(型)を稽古している人もいるのだろうが、形ほど変幻自在なものはないし、形によって練られた動き以外にその武道(剛柔流空手なら剛柔流空手)の動きがあることが私にはよく理解できない。たぶん「形は使えない」のではなく、

「形はその人のレベルに応じてしか使えないもの」

なのであろう。

 私が入門した頃、よく師匠(現宗家)が「次は制引鎮でやってみましょうか?」とか、「次は四向鎮で」などと言ってから自由組手(競技組手ではなくいわゆる地稽古)をやって見せてくれた。もちろん私には、師匠の動きのどこが制引鎮で、どこが四向鎮なのか、形のどの部分なのか、全く分からなかった。私の知っている形通りの動きなど一切出てこないのだ。

 また初段の頃、ある支部道場の道場開きで、当時七段の師範が館長と記念組手を行った。その組手の前に、師匠がその七段の師範に、「四向鎮で受けたらええよ」とひとことアドバイスした。「オス」とだけ返事して、その組手は始まった。
 そりゃもう凄かった。顔面であろうが、金的であろうが、自由自在に攻撃し、触れるか触れないかというところで見事に止めていた。館長は、道場開きの演武とはいえ、滅多にないチャンスなので、一発入れてやろうと必死で戦っていたように思う。だがその館長は、今自分が金的を潰されていたことすら気づいていなかった。私は目の前の光景に圧倒されたが、しかしどこが四向鎮なのか、やはり分からなかった。

 ところがそれが終わってから、師匠が「やっぱり○○ちゃんはよう分かってるね。四向鎮というただけで、ちゃんと出来てる」と褒めていたのである。

 私は白帯のときから、「形をきちんと練った人には絶対勝てない」と教えられ、その光景を見てきたので、「形は使えない」ということの意味がよく分からないのである。もちろん私より強い人は山ほどいるが、それは「形が使えない」のではなく、「私の形のレベルがその程度だ」というに過ぎない。
 しかも形を練って、武道の意味が分かってくると、他人との勝ち負けなんてどうでもいいことだと分かってくる。
 
 武道は自分の能力を最大限に発揮するための道であって、他人との優劣には何の意味もない。

 だから私たちが稽古を続けるのは、少しずつでもレベルアップしたいからであって、他人に勝つためではない。
 ではなぜレベルアップしたいのか?
 それには「何のため」という答がない。レベルアップしたいから、レベルアップしたいのである。
 高田好胤さんが、何のために「捨身の行」をするのかと聞かれて、「私たちはそれをただ捨身の行とだけ申して、何のためとは申しません」と答えた僧の話をされていたが、武道の修行にも、「何のため」はない。ただ自分は武道の修行中の身なので、修行しているだけである。これがまた何物にもかえがたい楽しさがあるからやめられない。

来年は四向鎮。幹事からは厳しい案内が送られたみたいだし、何人参加するか分からないが、またスペシャルな稽古になるように努力し、私自身もレベルアップしたいと思う。

第13回黒帯の稽古会

 黒帯の稽古会も、もう13回めである。今回は「手の作り方」。けったいなテーマであるが、テーマは毎回幹事のえみこさんが決めるので、私は出されたテーマで、自分ができることを精一杯やるだけなのである。
 いつもながら、私自身、予想外に面白かった。みんな楽しく稽古ができた。いつもに比べていろいろやり過ぎて雑多な印象があったかもしれないが、内容は超スペシャルだったはずだ。

 懇親会での一人一言についてえみこさんが面白いことを言っていた。

 一人一言の内容が、みんな明るくなったね。

 確かにこれまでは、仕事で嫌なことがあったとか、仕事以外でも辛いことがあるとか、という前置きがあって、稽古会で元気が出た、武道を続けていてよかったとか、明日から頑張れるというパターンが結構あったのだが、今回はその前置きが全くなかった。
 それにしてもえみこさんは、そういうことにすぐ気がつきますね。

ピュアな体と昇段審査

 午前中武道部の稽古。最初の40分ほどを使って、体の感度をアップさせる。全員がピュアになった。その後の基本は、格別に空気が澄んでいて、気持ちが良かった。途中から元に戻る者もいたが、これは仕方がない。
 しかし、毎回この感性を作れば、稽古の質は格段にアップする。逆に、これをせず、技の稽古を繰り返しても上達は覚束ないのである。ようやく何人か、このことの本当の重要性に気づき始めてくれた。

 午後は尚志館と合同で、昇段審査。無事全員合格した。おめでとう。

形特別講習会

 忙しすぎて全く更新できなかった。
ようやくほんの少しだけ時間ができたので、今の間に遅れを取り戻したい。
 またいつものように日を遡って書くことになるが、主な出来事だけは記しておきたい。できるだけ早く追いつく。
 ちなみに今日は12月7日である。

 さて、11月15日(日)
 形の特別講習会。制引鎮の11回めである。いつもとちょっと違う稽古になる。水曜日に出来たと喜んでいたことを早速教える。ほぼ全員できるようになる。なんだ、簡単なことだったのか。
 不思議な実験も思いつき試してみる。私もみんなもびっくりである。そんなこんなで今回もスペシャルな講習会となった。
 それにしても形は奥深い。
 芭蕉は折々の戯れに「俳諧いまだ俵口をとかず」(私たちの俳諧は、まだ俳諧という世界の俵口をさえ解いていないよ)と度々語ったというが(『三冊子』「赤双紙」)、芸事の世界というのは、進めば進ほど闇が深まる。それゆえにまた、楽しいのである。

私は待っている

 昨日の武道部も試験とインフルエンザの影響で少人数だった。
 水曜日に引き続き全員、投げ技を稽古した。
 武道の技はいわゆる運動神経は関係ないので、心構えと気構えに応じて技が出来るようになる。
 部長はこの前の水曜日に始めて稽古して、わずか2回でコツを掴んだ。さすがである。あとは稽古を続ければ上達するだろう。
 もう一人、おおはたくんがブレークスルーしかかっている。彼に関しては大分前にこのブログで苦言を呈したこがあるが、それを機に奮起してくれたのである。そしていよいよブレークスルーするところまできた。一気に行ってほしい。
 もう何度も何度も言っているので、どういう心構え、気構えを持てば上達するかを、武道部員は全員知っている。そしてそれを実行したものからブレークスルーしてゆくのである。ただし、当然実行からブレークスルーまで、タイムラグがある。それを待ちきれないともとに戻ってしまう。
 でも私は、本人が諦めようと何しようと、ただひたすら、部員のブレークスルーを待っているのである。

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