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研究 アーカイブ
研究室紹介は呼び込みにあらず
兼務している建築・都市システム学系の3年生に対する研究室紹介があった。私も参加。
兼務教員の研究室は学部生は各学年上限1名と決められているし、研究内容から考えても私のところにくる学生はほとんどいないと思われるのであるが、この研究室紹介は、実は「単なる呼び込み」ではないのである。
この研究室紹介は、原則としては、全教員が全学生(3年生)に現在行っている研究内容を説明するというイベントである。この意味するところは、少なくとも、自分にあまり興味のない領域も含めて、建築・都市システム学の一通りの研究の最前線を理解して下さいね、ということなのである。そして学内再編で私たちが兼務教員になったのは、建築・都市システム学を学ぶ学生に、人文社会の価値観や素養を身に付けて欲しいということであった。だから私が参加して、私が大切だと思うことを伝えることには、大きな意味があるのである。
そしてもう一つ重要なのは、各教員のプレゼンテーションを見てね、ということである。
これから研究室に入ってプレゼンをする機会も増える学生に対して、各教員がプレゼンの見本を見せるのである。僅か5分の間に、自分の研究の何をどのように紹介するのか。そのお手本を示す必要がある。教員は大変である。言い訳はできない。しかし高度なテクニックを駆使する必要はない。上手い下手もどうでもいい。ただこういう場面で、逃げたり誤魔化さずに真正面から向き合える人間かどうかを学生さんは見ている。そして自ずと現れれる各教員のプレゼンの個性から、いろいろ学んでくれるのである。
各教員はそういう思いを持っているはずである。
研究室紹介は単なる「呼び込み」にあらず。
そのイベントで学生に伝えたいことは、他にある。
そうしてそれを受け止め、さらには、私たちが意図しなかったことまでをも受け止めてくれる。
そういう場になれば、このイベントは大成功である。
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「人間力」養成プロジェクト集合写真その2
- 2012-01-09 (月)
- 研究
この前の記事の一番下の集合写真、岩崎くんが写っていないことが判明。これ↓
多分本人は気づいていたはずなのに、何も言ってこない。
ショックが大きかったようだ。
が、私が入れているipadのアプリでは、あと一枚が追加できない。
そこで、師弟に入れ替わって頂きました。これ↓
人間力養成プロジェクト全体会議 2日め
- 2012-01-07 (土)
- 研究
平成23年度豊橋技術科学大学
高専連携教育研究プロジェクト
「人間力」養成プロジェクト~課外活動など~ 全体会議
於・明石工業高等専門学校
6日は2日め。
新メンバーの野毛先生
最年少メンバーの高橋先生
新メンバーの山田先生
紅一点、江本先生
ラグビー部全国大会の合間を縫って参加の三橋先生
昨日も書いたが、今回もみんなが元気になる最高の全体会議となった。
この先生方の指導を受けている高専生は幸せである。
この幸せの輪を広げたい。
そのために、まずメンバーが幸せ感に溢れよう!
最後に記念撮影。
全員集合した昨日撮るのを忘れたので、ちょっと合成。
別バージョンはこちら
「人間力」養成プロジェクト全体会議 1日め・夜
- 2012-01-06 (金)
- 研究
「人間力」養成プロジェクト全体会議 1日め・夜 懇親会。
このプロジェクト全体会議は、毎年メンバーの高専を巡っている。そして懇親会では、ご当地の美味しいものをいただくのである。
今年度で沼津高専を退職される渡辺先生のご挨拶。
乾杯~!
なんと大学時代の先輩後輩がこのプロジェクトで遭遇。昔話に花を咲かせる。
釧路の山田先生と佐世保の三橋先生。日本の両端?からやって来て下さいました。
最年長の渡辺先生と最年少の高橋先生が並んでいます。
終了後も上機嫌で飲み続けている山田先生と固い握手! 私は帰ります~♪
あまりに美味しかったのでお料理の写真を撮るのを失念してしまいました。
「人間力」養成プロジェクト全体会議 1日め
- 2012-01-05 (木)
- 研究
1月5・6日。
平成23年度豊橋技術科学大学
高専連携教育研究プロジェクト
「人間力」養成プロジェクト~課外活動など~ 全体会議
於・明石工業高等専門学校
5日は1日め。
出席者は、下記の16名(敬称略)。
オムロン パーソネル株式会社 ヒューマン・ソリューション事業部
エンジニアグループ 人材開発チーム 榊野隆弘
沼津工業高等専門学校 渡辺敦雄
函館工業高等専門学校 山田誠
香川高等専門学校 三崎幸典
奈良工業高等専門学校 三木功次郎
明石工業高等専門学校 松田安隆
豊田工業高等専門学校 兼重明宏
沼津工業高等専門学校 野毛 悟
佐世保工業高等専門学校 三橋和彦
釧路工業高等専門学校 山田昌尚
熊本高等専門学校 岩﨑洋平
福井工業高等専門学校 江本晃美
都城工業高等専門学校 高橋利幸
豊橋技術科学大学 中森康之
豊橋技術科学大学生(武道部) 西窪健太(学部4年生)
豊橋技術科学大学生(武道部) 谷 有貴(学部3年生)
12時に集合して、早速開始。
トップバッターはスライドの魔術師、三木先生。この魔術で文部科学大臣賞を4度受賞した強者である。
途中、京兼純校長先生もご挨拶頂いた。
岩崎先生
函館から夜行で到着後すぐ発表。「私は元気だ」山田誠先生。
新メンバーの兼重先生
三崎先生
渡辺先生
幹事の松田先生
以上本日はメンバー7名の発表。
その後、幹事校の明石高専のソーシャルマーケット推進プロジェクトの成果をご案内頂いた。
ご案内頂いた平石先生。
完全に遠足気分です…。
オブジェ三木。
薪ストーブも手作り。
遠足が終わったら部屋に戻って、今回のゲスト、オムロンパーソネルの榊野隆弘さんのご発表とフリーディスカッション。
榊野さんは40年お勤めになったオムロンを昨年定年退社され、現在のお仕事をされている。昨年のHNKの講演が縁で、今回来て頂くことになった。なんと私の中学校の先輩だということが判明した。
企業の視点から「人間力」について貴重なご発表を頂いた。
それにしても、この全体会議には、余計な遠慮が一切ない。ゲストの榊野さんにまで、遠慮のない意見がばしばし飛び交った。完全にオープンマインド、ハイテンションの時空が形成されている。
これがこの全体会議の素晴らしいところなのである。
みな何が大切かが分かっている。
みな、「ほんとう」のことを求めている。
みな、更によいものを目指して戦っている。
そういうメンバーの集まりなのである。
終了後は懇親会。
その模様は明日書きます。
お年始
堀信夫先生の御宅へお年始のご挨拶に行く。
今年は例年より1日遅れの1月4日である。
もちろんすぐに研究の話になる。
芭蕉の俳論について、今考えておられることをお聞きする。
堀先生に弟子入りして20年以上になるが、初めて話がきちんと理解できた気がする。もちろん今までも自分の理解できるレベルでは理解していたのだが、今回は、話の背景や見通しを含めて理解できたのである。
そうだとするとあれはこうなりますよね?
というと、
その通り!
というお答えを頂いた。
しかも芭蕉の思想がそうだとすると(もちろんそうだと私は考えているのだが)、今私が考えている、支考と蝶夢にうまく繋がるのである。
まあもちろん、師匠の考えていることはまだまだ理解できないのだけれど、ちょっと後ろ姿が見えた気がして、とても嬉しかった。
それにしても師匠の指導は厳しいデスねえ。ありがたいです。
お暇した後は神戸元町へ。
明石焼を食べようと思ったら、なんとまだお休み。
そこで、モダン焼を食べて、豚まん食べて、ちまきを食べた。
そしてホテルへ。
学生時代よく来たポートタワー
メリケンパークも健在でした
新撰大和詞
支考の『新撰大和詞』の板本を購入した。
院生時代にマイクロからコピーしたものを持っていたが、現物が欲しくなって。
幸い安価で手に入った。
仮名詩を創案した支考は、その一方で「大和詞(大和真名)」というのも創案した。
日本人は日本の言葉で詩を書くべきである、というのが支考の主張である。だから仮名詩を創案した。しかし一方で、日本においては古来から和文と漢文の両方が用いられてきた。だから「仮名と真名との通用」を知らなければならない。というわけで「大和詞」の解説書を書き、自らもそれを用いた文章を残した。
仮名詩の方は、その後の、蕪村の仮名書きの詩、明治の『新体詩抄』などもあり、一般化して受け継がれたと言ってよいだろう。「大和詞」の方は、支考の絶筆『論語先後抄』がこれで書かれているが、この文体を受け継ぐものはなく、管見では、ほとんど顧みられた形跡がない。
だから『新撰大和詞』も古書店でそれほど高い値段がつかないのだろう。手元に届いた本も綺麗な本である。
もちろん支考も、仮名詩の方が書いて楽だったに違いない。しかし漢文である『論語』の注釈は、一見漢文体である「大和詞」で書かなければならないと考えたのである。支考は「机から離れるときは死ぬときだ」といって書き続けた『論語先後抄』を完成させることはできなかった。広告は出たが、出版はされなかった。この本を読んだ人はほとんどいない(私も前の方しか読んだことがない)。出版されたとはいえ、『新撰大和詞』も一体どれだけの人が真剣に読んだのだろう。
支考自身も、「大和詞」が多くの人に支持され、普及するとは考えていなかったに違いない。ただ、「仮名」と「真名」の両方を視野に入れた文章(文体)を考えなければならないと信じていたのである。支考はそのような壮大な視点で俳諧の文章(文体)を考えていた。明治になって田岡嶺雲が絶賛したのもその点を見抜いてのことである。
年末ぎりぎりに手元に届いた本を眺めながら、『新撰大和詞』を書き、『論語先後抄』を執筆していた支考の気持ちを想像してみるのである。
研究会の打ち合わせと学会のお仕事
午前中、新しく始める研究会の打ち合わせ。
前からやろう、やろうと言っていて、ようやく動き出すことになった。
詳細はまたお知らせします。
午後からは学会のお仕事で、青山学院大学へ。
ここ数年、毎年クリスマスの時期に渋谷に来ている。
夜は懇親会。
俳諧や文学の話が普通にできる懇親会は、私にとってとても貴重な時間である。
楽しかった。
日本語コミュニケーション能力養成プロジェクト全体会議2
日本語コミュニケーション能力養成プロジェクト全体会議2日め。
今日はV字ディスカッション。
新メンバーのお二人。国語ではなく、待望の工学の専門からの参加。
毎回思うのは、高専の先生方は本当に熱心に教育を考え、実践しておられることである。技術者を育てる上で、コミュニケーション能力をどう養成するかということを日々工夫されておられる。
技術者は、自分の専門の技術を「持っている」だけでは何の役にも立たない。それを他者との関係の中で生かさなければならない。そのためにコミュニケーション能力は不可欠である。私たちがコミュニケーション能力と呼んでいるのは、スキルだけではない。自分の専門内でのコミュニケーションでもない。(異分野の)他者と関わろうとする意欲こそがコミュニケーション能力である。他者と積極的に関わることによって、自分も他者も生きてくる。その実感を持てるような授業をそれぞれが工夫されている。
専門の技術力のベースに「人間力」がある。その大きな部分をコミュニケーション能力が占めている。そして最近強く思うのが、さらにそのベースとなる基礎力である。今回国語力検定を受けてみて、さらにその思いを強くした。
そしてもう一つ。技術者が、その専門技術を身に付け、生かす中で、人間として生きる意味や充実感を犠牲にしてはならないということ。そのためにも他者と関わる喜びを感じて欲しい。
13時に解散。
メンバーはまたそれぞれの高専に帰って行った。
さらに質を高めた実践をめざして。
日本語コミュニケーション能力養成プロジェクト全体会議1
19・20日。
高専連携教育研究プロジェクト
「日本語コミュニケーション能力」養成プロジェクト全体会議。
場所は、豊橋技術科学大学 駅前サテライト・オフィス
プロジェクトのHPはこちら
このプロジェクトのメンバーは、私を入れて9名(継承略)。
焼山廣志(有明高専)、坪井泰士(阿南高専)、井上次夫(小山高専)、柴田美由紀(小山高専)、畑村学(宇部高専)、鍵本有理(奈良高専)、天造秀樹(香川高専)、山田昌尚(釧路高専)。
校務によりやむなく2人欠席。
ゲストとして、Z会から、堀池香苗さんと小室克敏さんに出席して頂いた。
また、研究室秘書の大懸さん、来年から私の研究室に入る予定の西窪君、武道部部長の谷君が特別参加。
真剣な議論が繰り広げられています。
「楽ちんの女帝」の異名をとる鍵本先生
Z会の堀池さんには、長年国語の指導をされていた経験をもとに、最近の生徒・学生の国語力の特徴・傾向を具体的に発表して頂いた。それをもとに全員でディスカッション。とても充実した議論となった。
それにしても、堀池さんと私の感覚が非常に近くて、とても驚いた。高専生・技科大生が特殊でないことがよく分かった。また、私の技術者教育への思いも共感していただき、とても嬉しかった。
一日の終わりに集合写真
その後懇親会。
いつものきく宗さん。
乾杯~
明日も全体会議は続きます。
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